射出成形品のゲートカット治具|1個約70秒→約10秒、置いてレバーを引くだけ
- 内容
- 射出成形品のランナーとゲート(樹脂の通り道の残り)を、製品から切り分けるカット治具の設計・製作
- サイズ
- 約300 × 400 × 500 mm(卓上サイズ)
- 材質
- 筐体(外側の枠):アルミ
- 納期
- 設計 約1か月、製作 約2週間
- 金額
- 50万円(税別)
お客様の課題
- ニッパーやカッターの手作業で、作業者によってカット面の仕上がりが違う
- 1つずつ手で切るため時間がかかり、生産全体の足かせになっていた
- 熟練した作業者が必要で、単純作業の繰り返しが負担になっていた
- 刃の角度や力加減を誤ると、製品に傷や白化(白く変色すること)が出る
関東精密の提案
製品の形に合わせた「ゲートカット専用治具」
お客様からお預かりした製品サンプルと3Dデータをもとに、この製品のためだけの治具を設計しました。重視したのは次の4点です。
1. 置くだけで位置が決まる
製品の形に合わせたくぼみ(倣い形状のポケット)を作り、置けば誰でも一瞬で正しい位置にセットできるようにしました。切る位置のずれがなくなります。
2. いつも同じ力と角度で切れる
テコの原理を使った押さえの仕組み(クランプ)と、製品に合った角度で刃を導くガイドを付けました。力加減に頼らず、きれいな切り口がそろいます。
3. 作業はワンアクション
「製品を置いて、レバーを引く」だけで終わります。1個あたり約1分10秒かかっていた作業が、約10秒で終わるようになりました。
4. 安全で長持ち
刃が外に出ない構造にし、摩耗に強い材料を選んで、手入れのしやすさにも配慮しました。
詳細
導入してどう変わったか
1個あたり約1分10秒(約70秒)かかっていた作業が、約10秒になりました。作業時間でいえば約86%の削減、生産性は約7倍です。
時間だけでなく、仕上がりも安定しました。パートタイマーの方でも熟練者と同じ仕上がりで作業できるようになり、人の配置を見直せたことで、製品全体のコストダウンにもつながったと評価をいただいています。
設計から自社で行っています
写真の3D図と図面は、この治具の設計データです。関東精密では、治具の設計、部品の加工、組立までを社内で一貫して行っています。
仕様のまとめ
| 案件名 | 射出成形品 ゲートカット治具 |
|---|---|
| 治具の大きさ | 約300 × 400 × 500 mm(卓上サイズ) |
| 導入の効果 | 1個あたり約70秒→約10秒、仕上がりの均一化 |
| 対象の作業 | 成形品からランナー・ゲートを切り離す作業 |
| 設計のもと | 製品サンプルと3Dデータ |
| 材質 | 筐体(外側の枠):アルミ |
| 期間 | 設計 約1か月、製作 約2週間 |
| 金額 | 50万円(税別) |
費用と期間の目安
手で動かす作業用の治具なら、この事例のように50万円前後・1か月半ほどが一つの目安です。
作業そのものを機械に任せたい場合は、装置として作ることもできます。バリ取り自動化装置の事例では、1個90秒の作業が7秒になりました(約300万円(税別)、3〜6か月)。
こんな作業にも応用できます
ゲートの処理に限らず、「ちょっとした不便」や「手作業に頼っている工程」は、専用の治具で大きく変わることがあります。
- 人によって仕上がりが違う作業
- 刃物を使う、けがが心配な作業
- 熟練者しかできず、休まれると止まる作業
治具のご相談
関東精密は、横浜市都筑区で治具の設計・製作を行っています。製品サンプルや3Dデータだけでもご相談いただけます。図面がない段階から、代表の杉田がお話を伺います。